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2007年11月10日 (土)

重松 清 『ナイフ』

小説、結構読みます。

いつもバッグに本が入ってて、出張の移動中や少し時間ができた時に読んでます。

一昨日読み終わったのがこの『ナイフ』。

Knife

 

重松作品は、『流星ワゴン』から始まって、これで5、6冊目かな。

よくあるスタイルが100ページ前後の短編集で、この『ナイフ』もそう。

また、僕のような中年(と自覚を始めた世代)の男性、またはそういった父を親に持つ

子供を中心に、どこにでもあるような、だけど答えが1つじゃない出来事を描いてる。

 

いじめ、不登校、リストラ、コンプレックス、反抗期、家族崩壊...

どこにでもあるはずだけど、自分には関係ない、降りかからないと思って生活している

僕には、小説の中の世界の、その残酷さや切なさがずっしり圧し掛かってくる。

 

色々なお話しを読んで、自分の懐がほんの少しでも大きくなれば、なんて思ってます。

でも、理想の父親、理想の夫、そんなの一言で片付けられるもんじゃないし、自分の

理想が家族の理想と同じなんてありえないし...う~ん、なかなか難しいね。

 

重松作品を読む前の自分に聞いてみたい。

『今の僕は、その頃の僕と比べて成長できているか?』

君は笑って「ああ」と言ってくれるだろうか。

それとも「まだまだ」って、かぶりを振るんだろうか。

空は青い。昨日の自分を追いかける一日がまた、始まる。(重松 清風)

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