重松 清 『ナイフ』
小説、結構読みます。
いつもバッグに本が入ってて、出張の移動中や少し時間ができた時に読んでます。
一昨日読み終わったのがこの『ナイフ』。
重松作品は、『流星ワゴン』から始まって、これで5、6冊目かな。
よくあるスタイルが100ページ前後の短編集で、この『ナイフ』もそう。
また、僕のような中年(と自覚を始めた世代)の男性、またはそういった父を親に持つ
子供を中心に、どこにでもあるような、だけど答えが1つじゃない出来事を描いてる。
いじめ、不登校、リストラ、コンプレックス、反抗期、家族崩壊...
どこにでもあるはずだけど、自分には関係ない、降りかからないと思って生活している
僕には、小説の中の世界の、その残酷さや切なさがずっしり圧し掛かってくる。
色々なお話しを読んで、自分の懐がほんの少しでも大きくなれば、なんて思ってます。
でも、理想の父親、理想の夫、そんなの一言で片付けられるもんじゃないし、自分の
理想が家族の理想と同じなんてありえないし...う~ん、なかなか難しいね。
重松作品を読む前の自分に聞いてみたい。
『今の僕は、その頃の僕と比べて成長できているか?』
君は笑って「ああ」と言ってくれるだろうか。
それとも「まだまだ」って、かぶりを振るんだろうか。
空は青い。昨日の自分を追いかける一日がまた、始まる。(重松 清風)
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