重松 清 『送り火』
今日読み終わったのが9編の短編が織り成す、この『送り火』。
最初の2編はファンタジーホラー(で、いいん?)って感じのお話しで「今回は気軽
に読めるんかな?」と思ってたけど...んなこた~ない。
途中から、スピードは速くはないんだけど、ずっしりと重い、ド真ん中のストレートが
放り込まれます。 魔球「重松ボール」とでもいうんでしょうかね?
今回も逃げずにミットを構えて受け取りましたよ。
生を授かった瞬間から、差別なく皆に訪れる老いと死。
それを受け止めるしかない自分、それを受け止める身近な人を見守る自分。
だけど、こんな当たり前の事を忘れて(敢えて無視して)、日常は過ぎていく。
決して立ち止まる事のない時間の流れの中で、自分は今どうするべきか。
こんなんを考えさせられる訳ですよ。
この日記で「先週と同じ書き出しじゃな」なんて書いてるんだけど、1週間何事も無く
同じようにブログができる、これってとっても素敵な事じゃと思うんよな、最近。
「昨日」と変わり映えのしない「今日」、これもイイ。
一番身近な未来「明日」でさえ何が起こるかわからない、これもアリ。
「今日」、そしてたった「今」が平穏無事、これってとっても幸せな事だなって思うんよ。
...この後は、アンジェラ・アキの『TODAY』をお聞き下さい♪
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