『エイジ』 重松清
沖縄旅行のお供に持っていった、重松清氏の『エイジ』。 氏の代表作なんだけど、
ついつい短編集になびいちゃって、まだ読んでなかったんよ。
この物語の主人公は、中学2年生の「エイジ」。 クラスでは一目置かれる存在で、
委員会にも推薦され、秀才でクールな「タモツくん」にも認められてて、いわゆる
不良(ガキ大将かな?)の「ツカちゃん」とも仲良く付き合ってる少年です。
その上、勉強もよくできて、家族ともとっても仲良し。 好きな女の子はいるんだけど、
後輩の女の子に告白されて、付き合っちゃうような、優柔不断さも持ってます。
そんな悩める年頃の真っ只中を生きる「エイジ」の同級生が、通り魔で捕まります。
ニュースの中の事件、自分の周りの生活が、作り事のように違和感を感じ出した
頃に、クラスメイトが引き起こした身近な事件に、心が揺れ動きます。
「彼と自分の違いとは?」を真剣に悩み、自分が事件を起こす可能性がゼロでは
ない事に悩みます。 基本的に「いい子」の「エイジ」が、母親に反抗的な態度に
出たりしてしまいます。 知らず知らずの間に、色んなプレッシャーに晒されてて、
「キレル」のを押さえ込んでいる自分に気が付きます。
そんな中で、自分なりの答えとなる言葉を見つけます。 それは...
「負けてらんねーよ!」
そうだよね。 中学生も、中年の僕も、負けてなんかいられないよね。
読了後は、励まされたような、勇気付けられたような、すがすがしい気持ちになる
一冊です。 気になる方は、是非一度読んでみて下さいね♪
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