『きみの友だち』 重松清
今日は、お気に入りの作家 重松清氏の『きみの友だち』をご紹介。
つい先日、文庫化されたんで、すぐに飛びつきました。 映画化されたばかりなので
そのタイミングと合わせたんかもしれんですね。
交通事故で足に障害が残った恵美ちゃんと、体の弱い友人の由香ちゃん、
恵美ちゃんの弟のブンくん、ブンくんのライバルのモトくん、そして周囲を取り巻く
人たちそれぞれにスポットライトを当てた短編で綴られています。
そのスポットライトを当てられた主人公を、作者は「きみ」と称しています。
内気な子、勝気な子、変に突っ張った子、本当に自分の身の周りにいた誰かと
重なるような生々しさで、少年少女の心の動きが描かれています。
昔、少年だった僕も、当時の事を思い出したり、今、その年代真っ只中の長女や
長男を思い、胸を熱くしました。
結構ボリュームのある本なんだけど、全般的によく書き込まれた本だと思います。
残念ながら、最後の数ページを除いてですが... 作者自身が、あとがきで
「最後の締めくくり方は賛否両論があるだろう」って書いてたんで、率直に自分の
意見を言いますが、あれはやりすぎですわ。 その前の章で、ぷっつり終わってた
方が、重松作品として良かったかもしれんです。
とはいえ、話題作であり、胸を打つ良い本である事には間違いありません。
映画も見に行ってみようかな? 気になる方は是非どうぞ♪
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