『容疑者Xの献身』 東野圭吾
先日の出張前に下中野の『啓文社』さんに新しい小説を物色しに行きました。
そこで見つけた「容疑者Xの献身」。 ここ数年、文庫化を一番楽しみにしていた
本だったんで、偶然見つけたときには、全身に鳥肌が立ちました。
半年ほど前に、福山雅治主演でドラマ化された「ガリレオシリーズ」の第三弾です。
1冊目の「探偵ガリレオ」、2冊目の「予知夢」とも短編でしたが、「容疑者Xの献身」は
長編小説です。 それに、第134回直木賞受賞を初め、その年の名だたる賞を
総ナメにした超話題作です。 そりゃもう、読みたくて仕方がなかった一冊なんです。
物語は、ある女性と中学生の娘が、別れた亭主をはずみで死なせてしまう事件から
始まります。 その女性の隣人は、高校の数学教師「石神」。 その「石神」は
隣りの物音を聞きつけ、鋭い観察眼で殺人があった事を見破ります。
その上で、通報するわけではなく、殺人を隠蔽する事を母子に進言します。
天才数学者「石神」は、この女性に生まれて始めての好意を持っていたんです。
一方、常日頃、警察との関わりがある天才物理学者「湯川」が事件の捜査に
加わります。 そこで、天才同士の再会。 「石神」と「湯川」は、大学の同期で
互いを認め合う仲だったんだけど、「石神」は家庭の事情で日のあたらない道を
「湯川」は大学に残り、研究者として王道を進んでいます。
殺人犯も、その一部始終の事件も、読者は知ってしまうという意味では、コロンボ
シリーズみたいな印象を受けました。 物語の展開も最初から9割くらいは、
「湯川」が問題を一つ一つクリアしていく道程を描いています。
しかし、読者が「えぇ~っ」とビックリするどんでん返しが待ち構えています。
その計画の大胆かつ緻密さに、誰もが驚愕する展開です。
この小説は、一応ミステリー小説なんですが、純愛小説といっても過言じゃないと
思います。 理系で、もてない君の代表のような「石神」の一途で不器用な愛の形に、
同じ理系で、もてない君の僕は、共感と感銘を受けました。 「石神」、かっこいいぜ!
この超話題作、評判に偽りなし! 気になる方は是非どうぞ♪
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コメント
私もこれ。。。買おうかどうしようか迷って、
結局まだ買ってない
今度の映画はこれが原作じゃなかったっけ?
その前に是非読んでおくべきですね~。
びっとさんもおススメってことだし(笑)
P.S.
お塩、美味しいです~!
投稿: rei | 2008年9月 9日 (火) 08時36分
おっはようございま~す
えへっ♪
ただ今通勤電車の中で
読んでま~す
多分 今日の帰りで
読み終わる予定
reiちゃん いいよ~コレ!
投稿: おとめ | 2008年9月 9日 (火) 09時01分
>reiさん
いらっしゃいませ♪
是非、買って読んでみて下さいね~。
そうそう、映画の方ですが、来月早々公開予定です
読んでから観るか、観てから読むかだったら、絶対に
前者ですもんね。
東野圭吾ファンが一人でも増えたら、僕も嬉しいです。
お塩、喜んでいただけて、これまた嬉しいです♪
投稿: びっとさん | 2008年9月 9日 (火) 15時41分
>おとめさん
いらっしゃいませ♪
おとめさんも愛読されてるんですか!
それも終盤に差し掛かってるみたいで。
例の「どんでん返し」は、今日の帰りに読まれるんかな?
あまりネタバレを書かんでよかったですわ。(笑)
投稿: びっとさん | 2008年9月 9日 (火) 15時43分